今月23日に中日の入団テストを受ける前ソフトバンクの松坂大輔投手(37)が20日、全日空機で自主トレ先の米ロサンゼルスから帰国した。米ではブルペン投球を行ったことを明かし、近年悩まされてきた右肩の状態も現時点で良好だという。日米通算164勝の右腕は再起を懸けた入団テストへ向け、現在の心境をスポニチ本紙に激白した。
【写真】松坂を支える妻・倫世さん
野球でのテストは中学3年の時の日本代表のセレクション以来ですかね。昨年12月にドラゴンズからテストのチャンスを頂き、とにかく投げられる状態に持っていくことだけを考えていました。森さん(監督)に少しでも納得してもらえる状態にしなければと考え、トレーニングをしてきました。
自分なりに考え得る準備はしてきたつもりです。11月中旬に(自宅のある)ボストンに戻ってからも、レッドソックスのスタッフに見てもらいながら肩周りの強化を行ってきました。1月4日(日本時間5日)からロサンゼルスに移動しての自主トレでは、遠投を最大で100メートルまで延ばしました。打ち上げとなった18日(同19日)にはブルペンに入って確認もできました。全く動かさなかった日はなかったと思います。
まだ自分の中では6~7割の力ですが、右腕の描く円は昨年よりも確実に大きくなっている。昨年までは力を入れた時にがむしゃらに腕を振っていましたが、現段階の強度であれば、スムーズに動かせています。前(捕手寄り)でボールを離せる感覚も少しずつ出てきていると感じています。昨秋までは50メートルまでしか遠投の距離は延ばせなかった。今はストレスなく投げられていると思います。
ただ、安心はしていません。昨年は2月、3月と状態が落ちていった。宮崎キャンプではブルペンで100球以上を投げる日もありましたが、現時点での考えでは、球数を抑えめにして、ブルペンに入る回数を増やす。ブルペンに入らない時はノースローにするなど、メリハリをつけていきたい。慎重すぎるくらい抑えめにやっていこうと考えています。強度を上げた時にどう体が反応をするのかは分かりませんが、一つずつ積み上げていければと考えています。
目標に関しても同じです。テストに合格することが最優先。合格できたのであれば、次の目標を定める。2月のキャンプをしっかり消化できたら、次はオープン戦で結果を出すこと。その先に開幕1軍であり、先発ローテーションという目標が出てくると思います。
3年間何もできなかったことは、(ソフトバンク)ホークス、ファンの方々に申し訳ない気持ちしかないですが、退団後は場所はどこであろうと、野球を続ける思いに変わりはありませんでした。もちろん、置かれた状況は分かっていますし、右肩に対する不安の全てが消えるものでもありませんが、自分で決めた道を信じて進むだけです。
どんな状況になろうと、挑戦、競争という意識を失うことなく、やっていきたい。
最終更新:1/21(日) 10:53
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