【侍ジャパン】
牧田が最後に魂締め２回０封　侍Ｊ、９人継投の総力戦でオランダ下す

牧田（右）と小林のバッテリーは延長十一回の末にオランダを振り切り、歓喜のハイタッチ　（撮影・中井誠）牧田（右）と小林のバッテリーは延長十一回の末にオランダを振り切り、歓喜のハイタッチ　（撮影・中井誠）

　ＷＢＣ２次リーグＥ組の日本は、９投手をつぎ込む総力戦で延長戦の末、オランダを８－６で下した。小久保裕紀監督（４５）が組み替えた打線が機能し、三回までに５点を奪ったが、先発の石川歩投手（２８）＝ロッテ＝が３回５失点でＫＯされるまさかの展開。延長十、十一回を牧田和久投手（３２）＝西武＝が無失点に抑え、何とか勝ちきった。同組のもう１試合は、イスラエル（Ａ組１位）がキューバ（Ｂ組２位）に４－１で逆転勝ちした。（サンケイスポーツ）

　１球、１球に魂を込めた。守護神、牧田が日本を救った。お立ち台で、普段は冷静な男が震える声で興奮気味に叫んだ。

　「走者を背負っても自分の投球を、と心がけた。投手陣というより、チームが一つになれた。世界一を奪還するために大きな１勝だと思います」

　思い切り振ってくるオランダ打線の“波状攻撃”に耐え抜き、反撃の芽を摘んだ。延長十回の攻撃は一死満塁と勝ち越しの好機を作ったが、青木（アストロズ）が二ゴロ併殺打に倒れ無得点。嫌な流れの中、牧田は９番手としてその裏から登板すると、３者凡退に斬って傾きかけた流れを呼び戻した。タイブレークで２点の援護を受けた十一回も、下手投げから浮き上がる直球とスライダーで無安打に封じた。

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